１％の出逢い

　学校が早く終わったのでお店に立ち寄り学園祭で出すメニューが決まった。

☆フォアグラハンバーグ
☆牛ヒレステーキ
　【赤ワインソース仕立て】
☆ラーメン
　【醤油とんこつスープ】
☆もち＆チーズ入り
　お好み焼き
☆イチゴのティラミス
☆クリームブリュレ
☆飲み物
　ジュース・お茶

◎料理５００円
◎デザート３００円
◎飲み物１００円

　それぞれのお店がギリギリの価格でできるように最大の努力をした結果、驚くような安い価格を実現できた。もちろん味はお店の味そのままで。

　遥は早速１つずつ作り方を教えてもらった。

　幼い頃から遥の家で料理のいろはを料理人の人たちに教えられていたので作り方などはある程度知っていたし材料の用意や調味料などは前日までにお店で一緒に作ってもらうので味付けや焼き方を覚えるだけでよかった。

　遥の家でシェフたちが教えれば手っ取り早いのだが遥は家を知られたくないので由香にお願いした。

「今後の休みに調理のメンバーを呼んで、作り方を教えたいんだけど由香の家でいいかな？」

　由香はすごく悩んだ。

　そして、笑った。

「いるじゃん！やる気なんまんな男が」

　そして…。

　遥と由香がすごいほめまくって純一はすぐに納得した。

　当日の昼、純一の家に同好会のメンバー５人と遥、由香が集まった。

「メニューが決まったのでみんなに作り方を覚えてもらいます。私が作りやすいように書いてきたレシピを見てください。どれも簡単に作れます。材料を切るのは私と由香がやります」

　みんなはすごく集中してレシピを見ている。

　１人が後ろで飛び跳ねながら手を挙げた。

　純一だ…。

「は〜い！俺は何作るの？」

　遥と由香は顔を見合わせ笑った。

「純、カップラーメンしか作れないじゃん」

「そうそう！焦がしちゃうだけじゃん」

　２人の息はぴったり。

「俺だってできるって！」

　やる気満々の純一に少し困っていた。

（上手に言ってあきらめてもらわないと！）

「純には販売やってほしいなぁ！女の子の接客は純にしかできないし」

「遥はわかってるなぁ。まかしといてくれぇ！」

（本当に単純だぁ！）