１％の出逢い

絶体絶命！

　学園祭も終わりいつもの大学生活に戻っていた。

　と思ってた遥…。

　カラオケ大会の印象が強かったのか学校に着くと人が集まってきた。

「テニスサークルにはいらない？」

「漫画研究会に入ってるの？

「今度遊びに行かない？」

（朝からなんなのうじゃ〜い！）

　遥は由香の腕をつかむと叫びながら走った。

「きゃあぁぁぁ〜♪」

　しばらく走りつづけみんながいなくなったとこで止まった。

「由香のせいだよ！」

「遥が調子にのって踊りとかするからじゃん。カラオケ大会よりライブののりだった…！はい、反省」

　遥は由香の肩に手を置きうつむいた。

「なにやらせるの！」

　２人で笑った。

「ちゃんとやってくれるからおもしろい。そういえば遥はまだキャバしてるの？バイトかけもちでしょ」

「うん。なんか楽しくてもう少しやってみようかなって思ってる」

「頑張ってね」

「ありあと！」

　今日はずっと由香と同じ講義だったので夕方まで一緒に過ごした。

　学校も終わりお店に出勤した。

「おはようございます」

　エリアマネージャーから挨拶も終わり開店した。

　今日も相変わらず指名のお客さんが開店と同時にたくさんやってきた。

「お仕事おつかれさまです。今日も来てくれたんですね」

「お久しぶりです。風邪は治りました？」

　遥は１人１人の名前や職業、会話したことなどをノートにまとめ覚えていた。

　そのかいもありマネージャーの部屋の前にある売上表は３位になっていた。

話し好き、お酒好きでどんなお客様にも同じように接客し細かいとこまで気づく性格がお客さんに人気があった。

　大学、バイト、キャバ嬢のいそがしい生活が２ヶ月ほど続いたある日見たことのある人がお店にやってきていた。

　遥は指名のお客さんがたくさんいていそがしかったので気がつかなかった。