１％の出逢い
「今日はありがとう。遅いから家の近くの駅まで送るよ」

「寄りたいとこあるし駅近いみたいだから大丈夫です」

　ドアを開けて降りようとしている遥の腕を力強くつかんだ。

「いたい！」

「ごめん」

「遥ちゃん！ケイタイ教えて」

「やだ！初めて会ったばっかりだし。遊んでる人には教えたくないもん」

　蓮のおでこを人差し指で押した。

「教えて！お願い。また会いたいし」

　少しうつむいてる蓮の顔を覗き込んだ。

「いいよ。蓮といて楽しかったしまたご飯食べに行くぐらいなら」

　いつもなら初めて会ったばかりの人に教えることはない遥でしたがこの数時間で蓮にひかれはじめたこともあってケイタイを教えお店をあとにした。
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表紙・目次

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