生徒会長の裏の顔


「もう大丈夫だ」


会長は笑った。


素の笑顔だ。


「だからもう泣くな」


私は顔に手を当てた。


濡れている…。


私、泣いてたんだ…。


私は手の甲で涙を拭った。


「泣いてません」


「落ち着いてきたか?」


会長は笑いながら聞く。


「あ…少しは」


早く戻らなきゃいけないのに、体の震えと恐怖感は残ったまま。


< 47 / 115 >

この作品をシェア

pagetop