生徒会長の裏の顔
勉強も運動もできるなんて、卑怯だ。
クラスメイトに囲まれた会長を見ながら、私はピンマイクにスイッチを入れる。
「夏実ちゃん、生徒会室でいいんだよね?」
『そうだよー』
夏実ちゃんの返事を受け、私は生徒会に走った。
***
「はー…。疲れた」
席に座ってハチマキを外す。
「走る競技、全部出るからねー。
午後の方が大変だ」
夏実ちゃんは半分くらい他人事だ。
ひどいなぁ…。
と思いつつ、お弁当に手をかける。
「あー!疲れた!」
大声で言いながら入ってきた佐原君に驚く。
その後ろに会長の姿も。