揺れる水面 映る月影は何処から


「妃絽?」



そんな妃絽の耳に届いたのは聞き覚えのある声だった。



見上げてみると、そこには浅葱色の羽織を纏う夏樹と藤堂達八番組がいた。



「夏樹…、藤堂さん…」



「こんな所でどうし――、その足どうしたんだよ!?」



真っ赤に染まる妃絽の太股を見た藤堂は大声を出した。



「わめくな…。任務中に…ハプニングが…あっ…て、追われ…て…んだよ…」



大声を出す藤堂を妃絽は一喝する。



「はぷにんぐ?」



妃絽が未来から来たことを知っている藤堂だが、その言葉がどういう示しているのか分からず、頭を傾げる。






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