揺れる水面 映る月影は何処から


そんな訳がない。



現に妃絽は脂汗を浮かべ、苦痛そうに顔を歪めている。



土方は薬包紙を開くと、湯飲みの中の白湯にそれを溶かした。



「ほら、これなら飲めるだろ?」



「量が倍になってるし…。やだ、飲まない」



「飲め」



「やだ!」



土方は妃絽の口に湯飲みを押し付けるが、口を開けない。



妃絽は意地でも飲む気はないようだ。





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