揺れる水面 映る月影は何処から
「お前は生きていて辛い、誰も必要としてくれないのが怖いと言ったな?」
妃絽は土方の問いに頷く。
「俺達が言いてぇのはそう思っているのはお前だけだってことだ」
「えっ…?」
「だから、俺達はお前が生きていて良かったと思ってる。お前は俺達には必要な存在なんだよ」
土方の言葉に皆が頷いていた。
すると、妃絽の頬に涙が伝った。
「私は必要な存在…?」
「少なくとも俺達はそう思ってる」
「良い…。あんた達が必要としてくれているだけで私は生きていたいと思うよ…」
妃絽はそう言うと涙を拭い、笑った。
彼らも笑顔になる。