揺れる水面 映る月影は何処から


そして、齋は妃絽を自らの子供と言っている。



「私も園長…、お義父さん達の子供で良かった」



齋は妃絽の頭を撫でた。



その姿はまるで、愛し子の頭を撫でる父親だ。



妃絽は零れそうになる涙を堪え、無理矢理笑顔を作る。



そして、齋の隣にいる夏樹に視線を移す。



夏樹は唇を噛み締め、下を俯いている。





< 240 / 270 >

この作品をシェア

pagetop