揺れる水面 映る月影は何処から
幕末に来る為に池に飛び込んだ妃絽は何故か、新選組の屯所の土方の部屋に着いた。
着くなら、外よりも彼の部屋が良いと思った途端に目の前に畳があった。
顔面から落ちるのは御免だった為咄嗟に身体を反転させ、足から着地した。
着いた場所は妃絽が望んだ土方の部屋。
その証拠に黒く綺麗な長い髪を靡かせ、動揺を隠し切れていない土方がいた。
妃絽は彼の姿を目にすると、自然と笑みが零れる。