揺れる水面 映る月影は何処から
彼女は…、妃絽は影時の孫の孫、つまり、玄孫に当たる。
影時のように時を行き来する力はないが、れっきとした彼の玄孫である。
彼は自分の存在理由が分からない玄孫を不憫に思い、時越池に落ちた彼女を自分が生きる幕末に呼び寄せたのだ。
そして、良いアドバイスを与えようとした結果、幕末の男と恋仲になってしまった。
「明治…、昭和…、平成…。未来はどうなるのか」
妃絽は本来、未来の人間。
そんな彼女が幕末の歴史に関われば、未来はどうなるのか見当もつかない。