揺れる水面 映る月影は何処から


「それで斬り殺されたら、誰かさんのせいですね。俺達は良いって言ったのに…。ねぇ、近藤さん」



「そうだなぁ、総司」



妃絽の言葉に乗るように、青年と男は熱視線を美丈夫に向けながら、言葉を続ける。



三(夏樹は数に含まず)対一だ。


すると、美丈夫は観念したように髪を掻きむしった。



「わーったよ!二人まとめて、新選組預かりにしてやる!」



折れた彼を見た妃絽と青年達はガッツポーズをした。




「そういえば、自己紹介がまだでしたね。俺は沖田総司です」



「ああ、そうだな。私は局長の近藤勇だ」



青年が沖田総司、男が近藤勇と名乗った。






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