揺れる水面 映る月影は何処から
彼につられ、斎藤もそちらに目を向ける。
そこには負けて、悔しがる妃絽とそれを宥める夏樹がいた。
「斎藤、望月の腕はどうだ?」
そんな妃絽を見つめる彼らに土方が声をかけた。
「はい、隊士として扱うには問題はないかと。しかし、彼女は女子です。戦場に出すのはどうかと…」
「それに関しては俺に考えがある。次は各務の相手をしてやってくれ」
「分かりました」
斎藤は次の手合わせの相手である夏樹の元へ向かった。