揺れる水面 映る月影は何処から
無関心とは言え、妃絽は土方直属の監察方に所属している。
よって、彼と関わらないのは皆無に近い。
「妃絽、凄い顔になってるで」
「うん、ひょっとこみたいな顔になってる」
「うるさい。それ程、私は行くのが嫌なんだよ」
「「(自分の部屋でもあるのに…)」」
山崎と夏樹は密かに同じことを心の中で突っ込んでいた。
「でも、行くしかないか」
嫌にながらも立ち上がり、妃絽は山崎と共に自室でもある土方の部屋に向かった。