最近なじみました。



本当になにもかも急すぎる、竜騎は。



待たせるとうるさそうだから、とりあえずワンピースを着て1階のリビングに降りた。



「……遅い」


そこには既に竜騎がいて――――



「おい、何かたまってんだよ」


「だって…、さっきとあまりにも違うから」


「俺の髪、元はこの色だ」



髪もたしかにさっきとは違う栗色。


テレビで見た通りだ。


さっき地味だと思った印象はどこにもなくって、むしろ一緒に居て良いのか迷うほど派手、いや目立ってしまうのだ。


やっぱりカッコいい、コイツ。



「なんだよ。あ、見惚れたか」


「ち、違うし」



っていうか、そういえば、


「竜騎は派手にしちゃダメなんじゃないの?」


「大丈夫。これくらい」


全然大丈夫には思えない。


これでも竜騎は有名人だ。



忘れちゃいけない大事すぎる事実。


しかもあたしは彼氏がいるのに、こんな奴とのこのこ遊びに行っても良いものなのか…



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