ブルーブラック【番外編】



翌日は百合香の両親も昼過ぎには東京を出た。


次に会うのは挙式の時だろうか。


そんなことを思いながら椿と一緒にホームから見送った。


「は~··疲れたぁ。椿もありがとね。仕事休むの大変だったでしょう?」
「たまに休まきゃな。有給勿体ないし」


百合香と椿は男女のキョウダイだからか全く似ていない。2人で立っている姿はまるで恋人のようにも見えるだろう。
そして見た目だけでなく中身もまた対称的だった。


「姉ちゃん、本当にいいの?」
「え?何が?」
「結婚」


ホームの騒音の中で聞こえた椿の言葉に百合香は驚いて立ち止まる。




「ちゃんと姉ちゃん幸せにしてくれんの?」




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