cяimson moon 赤い月 extra
「鬼姫様────────!!」
「どうした。」
「おっとうが!
山仕事してて、倒れてきた木の下敷き」
「ゆくぞ。
案内いたせ。」
「え?
おに…
お 鬼姫様───────??!!」
…
とうとう飛んでっちまった。
小汚い童を担ぎ上げて。
儂が来ておるというのに…
人間など、愚かで卑しい生き物だ。
信用ならない。
彼女だって、痛いほどわかっている筈だ。
なのに、相手にするなと何度言っても、聞きゃしねぇ。
彼女はいつも笑っている。
楽しそうに。
幸せそうに。
人間共に囲まれて。
「待たせたな。」
「…
忙しそうだな。
儂が来ておるのに。」
「なんじゃ、拗ねておるのか?」