cяimson moon 赤い月 extra
迂闊といえば迂闊。
女と一緒に暮らすなら、処分するかもっと厳重に隠せ。
だが…
「それくらいで怒ンないでやってよ。
年頃の野郎なんて、みんなそんなモンだよ?」
「あ…
怒っておる訳ではないのじゃ。
若い男児が定期的にその…その…
わ、わかっておる。」
(ただ、顔合わすのが気恥ずかしいダケか。)
両手でマグカップを包み込み、動揺を隠すようにホットミルクを啜るうさぎを、薫は目を細めて眺めた。
確認したわけではないが、千年以上生きているのだろう。
男も知っていると言っていた。
なのに、エロ本見つけてこのウブい反応。
(いちいち可愛すぎンだろ。)
狙ってるなら、稀代の悪女。
狙ってないなら、もっとタチが悪い。
景時が気の毒になった薫は、うさぎにバレないようにそっと溜め息を吐いた。