cяimson moon 赤い月 extra

ドンドンドン!!!
バターンっ!!!


「うさちゃ─────ん!!!!!」


(来たよ…)


薫の予想通りの顔をした景時が、部屋に飛び込んで来た。

うさぎは慌てて薫の背に隠れた。

薫は… 深い溜め息を吐いた。

うさぎが薫のTシャツを握りしめているのを見て、景時がさらに青ざめる。


「うさちゃん、コッチおいで!
薫のほうが危ないから!!
野獣だから!!
前に借りたDVDとか」


「黙れ。」


「ゴメンナサイ。」


薫が手元にあったダンベルを振り上げるのを見て、景時はソッコー口を噤む。

性癖の暴露は避けられたようだ。

別に特殊な趣味だとは思わないが、巻き添えでバラされてはかなわない。

てかコレ…
俺はどーすりゃイイの?

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