cяimson moon 赤い月 extra

「絵よりも本物…?
っ?!
まさか…」


息を飲んだうさぎが、青ざめた顔で後退った。

彼女の脳裏に、以前ベッドの下で見つけてしまった『アレ』が過ったことは言うまでもない。


「い… 嫌じゃ。
断る。」


「え?!
なんで────────??!!」


なんで断る?
写真だよ?
フツーだよ?

誰でも撮るじゃん。

なんでイヤ?
ナニ逃げようとしてンの???

エスパーではない景時には、うさぎの不安はわからない。


「なんで?
イイでショ?
俺、うさちゃんの写真欲しいもん。」


うさぎに詰め寄ろうとする、涙目の景時。


「む… 無理じゃ。
そなたの頼みでも。
あのような… あのような…
わわ妾には無理じゃ。」


景時から逃げようとする、怯えるうさぎ。

ああ、不毛すぎる展開…

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