cяimson moon 赤い月 extra

後退りをやめたうさぎの瞳が、ギラリと光を放った。

景時との距離を一気に詰め、彼の持つ携帯に白い手を伸ばす。

だが景時は腕を高く振り上げ、間一髪うさぎの一撃を躱した。


「…
なんのつもり?」


「それで写真を撮るのであろう?
そのような物があるから、邪念が生じるのじゃ。
妾が破壊してくれるわ。」


「邪念?!
写真って、そんなにヤバいの?!
ちょ… 壊すのは困…」


うさぎが、景時の頭上高く上げられた携帯に…


ぴょこん


「「…」」


ああ、如何ともし難い身長差…


「ハハっ
うさちゃん、ちっちゃいー。
あっ。
鬼神モードはダメだから。
学校だから。」


「むぅ。
ならば…」


うさぎの標的が変わる。

細い指が伸びた先は、景時のガラ空きの脇腹。


こちょこちょ

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