cяimson moon 赤い月 extra

群がる女の子を笑顔でサクサク捌き、合間にうさぎの様子を確認する。

彼女がリアルオニだとバレるとマズいから…
ではない。
単に、変な虫がつくとイヤだから。

だが、うさぎはいつものように冷ややかな態度で、全ての男共をスルーしきったようだ。

一安心。

うさぎ欠乏症に苛まれた景時が神経を磨り減らして、そろそろ一日が終わるという頃、それは起こった。


「こ… 困りマス!」


「イーじゃん、隣に座るぐらい。」


「お話するダケ、お話するダケ、ね?」


小悪魔が、他校の制服を着たガラの悪そうな野郎共に絡まれた。

以前よりちゃんと自己主張するようになった小悪魔だが、男が相手だとやはり分が悪い。
腕を掴まれて、身動きがとれないようだ。

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