cяimson moon 赤い月 extra
昼休み。
体育館裏に呼び出された景時は、少し困った顔で赤い頭を掻いていた。
「す… 好きデスっっ!」
あー…
こーゆーの、前はよくあった。
うさぎが来てからは、パッタリなくなってたケド…
いつも『年上好きだからー』ってテキトーに断ってたケド、もう違う。
胸を張って言える。
「ありがとう。
でも… ごめんね?
俺、好きなコいるから。」
目の前に立つ、スカートを握りしめて俯くクラスメートに、景時は柔らかく微笑みかけた。
「鬼神サン… だよね?」
「うんっ」
少女の問いかけに、さらに表情を緩ませた景時が勢いよく頷く。
その顔をジっと見つめた少女が、突然景時に背を向けた。
「私…
諦めないからぁぁぁぁぁ?!」
「は? ちょ…」
景時は叫びながら走り去る少女に手を伸ばしたが、もう届かない。
あーゆーのも、よくあった。
大丈夫だとは思うケド、さらにうさちゃんのガードを強化しなくちゃ♪