cяimson moon 赤い月 extra
なんだろう、この文章。
書いてて麻痺してきた。
コレ、なんの世界?
ぼやきはともかく、吸血鬼がならず者に向かって足を踏み出そうとした時、一陣の風が赤い髪を揺らして吹き抜けた。
ビイィィィィィン…
静まりかえった店内に尾を引く、不穏な音。
なんなの?
吸血鬼は吹き抜けた風の進行方向に目をやった。
吸血鬼の髪を乱し、小悪魔の腕を掴むならず者の手を掠めた風の正体は、壁に突き刺さり、音を立てて小刻みに揺れていた。
…フォーク?
確か校舎は鉄筋コンクリート造デシタヨネ?
…
へー、刺さるンだ、フォーク。
そりゃ知らなかったわー。
「下郎が。
その者らを放せ。」
パフェが乗った盆を片手に、微かに鬼気を纏った美しいオニが冷たい声で言った。