cяimson moon 赤い月 extra

別の例えば…

夜になると肌寒くなる季節になってきたので、

アタックチャン───ス!!!

とか思って、迫ってみた。

月を眺めるうさぎを背中から抱きしめて…


「寒いね。
うさぎ、俺をあっためて。」


どーだ?
この下心のチラリズム。

空気読んで。
お願いだから。

だがうさぎの返答は…


「任せろ。
今、火を起こしてやろう。」


「へ?
いやいやいや、そーじゃ…」


うさぎは慌てる俺の頬を両手で包み込み、聖母のように微笑んだ。


「可哀想に。
待っておるのじゃぞ。」


びゅーん

あー… 飛んでった。

優しい。

うさぎはほんとに優しい‥‥‥

って、そーじゃねェェェ!!

そーゆー『あっためて』じゃねぇンだって!!

わかんだろ?!
わかんない?!

それがうさぎクオリティ。

天使騙したみたいで、罪悪感まで芽生えちゃったよ…

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