cяimson moon 赤い月 extra

うさぎが空になった秋時のグラスに、瓶からビールを注ぐ。


「秋時は良いと思うか?」


「うん。
うさちゃんの気持ちも、よくわかる。」


うさぎの赤い瞳が輝いた。


(ジジィぃぃぃ!
余計なコトをー!!)


箸が景時の手の中で音を立てて折れる。

だが秋時は景時の怨みがこもった視線も気にせず、にこやかに笑った。


「バイトしたいうさちゃん。
うさちゃんが心配な景時。
そんな二人に朗報デス。
短時間で一攫千金。
うさちゃんみたいなコにしかできないバイトがあるンだよねー。」


「本当か?」


うさぎが嬉しそうに食いついた。

や──め──て──!!

短時間?
高収入?
うさぎみたいなコにしかできない?

アヤシイから!!
ソレ、絶対アヤシイから!!!

青くなる景時の隣で、ナニを想像したのか、薫が真っ赤になって手で口元を押さえた。

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