cяimson moon 赤い月 extra

「…
それなら、先に言ってクダサイ。」


「まぁ、愛情表現?
怒ったり、泣きそーだったり、コロコロ表情変える孫が可愛いくって☆」


孫をおもちゃにしてンじゃねぇぇぇぇぇ!!!


「壊せば良いのか?
どの程度?」


ブルーシートを見上げたうさぎが秋時に声をかけた。


「なるべく粉々に?
どっちにしろ、廃棄は必要だろうから。
できる?」


「無論。」


うさぎが白い手を伸ばし、ブルーシートの中の建物に触れた。
月光の下、赤い瞳が光を放つ。

ただ、それだけ。

見えていた旧体育館の屋根は消え、ブルーシートの下から砂埃のようなものが溢れ出てきた。


「え?
ナニ…」


「粉々で良いのであろう?
土に還した。
次の『ばいと』は何処じゃ?」

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