cяimson moon 赤い月 extra

いつも夜になると月を眺めているうさぎが、ついウトウトしても体がツラくないように。


なんて、ね。

確かにソレもあるケド、9割は嘘。

うさぎがやって来た時と同じように、フラっと出て行ったりしないように。
突然、姿を消さないように。

もしも、ほんとにもしも、彼女がいなくなる日が来たとしても、帰る場所を思い出せるように。

うさぎの居場所を、自分のテリトリーの中に作りたかった。

彼女を縛りつけたい気持ちが最初に具現化したモノ。

それが、月が見える場所に置かれた、うさぎ専用ロッキングチェア。

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