cяimson moon 赤い月 extra

掌には、海の色をした丸く小さい…


「玉(ギョク)じゃ。」


宝石が乗っていた。


「…まじデスカ。」


「うむ。
銀もあるぞ。
これだけあれば、人数分作れるであろう。」


…人数分?

景時は嫌な予感に眉を顰めた。


「…誰にプレゼントするの?」


「そなたと、薫と、小鞠と、祥子と、大吾と…あ、秋時にも。
親しい者に贈るのじゃ。」



とりあえず、数に入ってたわ、俺。
喜ぶべきか?

でも…
なんか違くね?
親しい者は、親しい者なンだケド。

クリスマスプレゼントって、そーじゃナイっつーか…
いや、そーでもあるンだケド。

なんかこう…
俺だけ、みたいな?
特別、みたいな?

そーゆーの、欲しいっつーかさー…

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