ヤンキー王子とラブレッスン④【完】

それなのに……。


「でも、足りねぇな」


五十嵐くんは、そんな言葉をボソッと呟いて……。


「……っ」


あたしを抱きしめ直して、顔を斜めに近づけた。


「い……五十嵐くんっ!?」


まさか……。


このまま、キス!?


驚くあたしをちょこっと離して、五十嵐くんは小さなデコピンをあたしに落とす。