ヤンキー王子とラブレッスン④【完】
「……ったく、信じられねぇな」


冷たく低い声を緩めることなく、煌は、お姫様抱っこの状態から……。


ゆっくりと、あたしの体を地面におろした。


「飲み物買って戻ったら、ベンチに心優の姿はねぇし」


「…………」


「誘拐されたか、拉致られたか……。
そんな最悪の状態まで考えて、必死に心優を捜していたのに」


「…………」


「見つけたら。
のん気に愛斗のひざの上で、告白されてるとか、ありえねぇ」
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