ヤンキー王子とラブレッスン④【完】
煌……。


お願い……。


あたしの嘘に、気づかないで……。


冷や汗が背中を伝うのを感じながら、心の中でそうお願いするあたしの前……。


「ま、べつに。
心優が無事なら、なんでもいいけど」


少しだけ声を緩めた煌が、あたしの頭をスルッと撫でた。


「でも、覚えとけ。
おまえがいなくなったとわかった瞬間。
マジで、一瞬、俺の心臓が止まったこと」
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