アイのカタチ

「なぁ、お前ってさ歩き?」

「違う。電車…アンタは?」

「原付」

「あぁ、そう」

「でも今日はねぇから歩きだかんな」

「いや別に乗りたくないから」

「歩きより楽ちんだろーが」

「そー言う事じゃないし…」


やっぱ、変な奴。

でもなんか、こー言う雰囲気を味わった事なかったからちょっと新鮮さを味わえた気分だった。


学校から駅までは10分ちょいくらい。

その周辺にあるズラッと並ぶ店とビル。


ファーストフードに喫茶店に雑貨屋にコンビニ。

その通りにある一軒の本屋に颯は足を踏み入れた。


ここら変じゃ、もっとも大きな本屋。


「お前何か見る?」

「あー…んじゃ、あっちに居る」


指差した方向はファッション雑誌。


「はいよ」


そう言った颯はスタスタと歩き別のコーナーへと向かった。



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