限りなく黒に近いグレー
私はどんなに嬉しかったか解らない


今までの担任とは違うと、心から思った


その日からいじめは少し落ち着き、話しかけてくれる子が増えた


担任は授業も解りやすく、質問にも誠意を持って応えてくれた


登校拒否児にならなかったのは、この担任のおかげだと今でも思う


卒業も間近に迫った頃、段々心の変化を感じた


中学校への期待が、最後の学校生活を少しだけ楽しくさせていた


卒業式の練習さえも、密かに楽しかった


どんな中学校生活が待っているんだろ…


いじめとはお去らばだ…


校歌を胸に刻み、体育館にありがとうを告げた


卒業式では思い出が頭を巡り、少しだけ涙が出た
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