限りなく黒に近いグレー
松井と言う男子がノートを忘れたと騒いでいる


担任との交換日記、と銘打った地獄ノート


私は無理して楽しい話題で、ノートを文字で埋めた


私の次が松井だったので、確かに私は松井の机の上にノートを置いて帰った


翌朝松井はノートを書き忘れた


私は昨日机の上に、ノートを置いて帰った事を説明した


菊池が松井を庇った


何故か、松井がノートを忘れた理由が私になった


担任も庇ってはくれない


理不尽に憤りを感じつつ、構わなければいいんだと自分に言い聞かせる


笑われるのも、沢山だし

聞こえる悪口も沢山だ

卒業式で、涙は一切出て来なかった

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