限りなく黒に近いグレー
授業が終わり、生徒がぞろぞろ教室から出てくる


どうしようか悩んでいたら、トイレに入ってきた一人が話しかけてきた


なした…


私は泣いて声にならない


……


すると野崎がトイレに入ってきた


ごめんね…
お願いだから先生には言わないで…


私は怒りに震え、


うるさいっ…
触んなっ…


と手を払った


コイツはやっぱり何も解ってない


先生に報告されるのを避けるために、私に謝っている


私の為では無く、自分の為に


先生に言われる事より、トイレに入ってくる方を選ぶなんて…


呆れる…


教室に戻って早退しようとしたが、あまりにも馬鹿馬鹿しくなり授業を受ける事にした

< 29 / 82 >

この作品をシェア

pagetop