限りなく黒に近いグレー
悪夢は続いたし、夜一人で歩くのが怖くなった


近くでちょっと手をかざされるだけで、構えてしまう



母と彼に支えられ、裁判の日を迎えた


傍聴席に母と座る


斉藤が出て来て、検事が調書を読みあげる


間違いないね…


はい、間違いありません…


こんな斉藤と弁護士のやりとりがあった


簡単な裁判は20分程度で終わった


執行猶予が付いていたらしく、刑に加算された


私への婦女暴行、他に恐喝の罪を合わせて6年半と言う判決


正直短いと思った


裁判所を出る時、バスで移動して行く斉藤を見た


涙が込みあげてきて、ロビーで泣いてしまった


これで終わったと言う安堵と、刑の軽さに対する怒りが心の中でぐちゃぐちゃになった
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