甘★猫☆
どき、どき
『その、さ...僕がはっきりしないから、怒っちゃったんだよ。』
目を伏せて奏太君は、悲しそうに言った。
私も目線をそらしてしまう。
...あ。
奏太君、猫特集の雑誌見てるんだ。
猫のこと、ほんとに好きなんだな。
奏太君が悲しそうな顔をしているのに、私は『ふふっ』と笑ってしまった。
『...なに!?』
『...あ、ごめん。猫ちゃんの雑誌見てるんだぁ、と思って。』
奏太君の顔がどんどん、赤くなっていく。
かかかっ、可愛い!!!
『...う、うん。』
『私も見ようかな!』
奏太君を見てニコッって笑うと、奏太君は、切なそうな顔をして、
『...きて。』
と言うと、私の手を引いてコンビニを出た。
『ちょっ、ちょっ、えぇ!?』