甘★猫☆
『...素直に、な、なれない...甘えられない。
母さんに嫌われたみたいに、嫌われたく...なくて。』
僕はか細い声で、泣きそうな声で、
今日、会ったばかりの子に打ち明けていた。
『...っ。か、奏太君っ。』
ぎゅっ。
『!?』
僕は、抱きしめられたいた。
空気は、とても冷たいのに。
息もまだ白いのに。
体の芯まで冷えているのに。
...心が、温かくなっていく。
人の温もりを感じる。
僕は泣きそうになった。
僕のさみしさ、悲しさ、つらさ、孤独が
ほどけていく。