甘★猫☆


『でも、その、いろいろあってね...。奏太君、私のこと好きにならないと思う。』



『はぁ?何言ってんの?この鈍感娘っ!』



『鈍感娘っ!?』




『あんたね、自分の顔を鏡で見たことあるの!?』




『えぇ!?あるよっ!それはそれは、ブサイクで...』



『あんたがブサイクだったら、この世界の女全部...



 カスだね。』



『えぇぇぇ!?』




『あんたのその悩殺スマイルふりまけばどんな奴だって落ちるよ。』




『いやいやいや。』




...そんなわけないじゃん。




『...で、そのいろいろなことって?』




結衣ちゃんがあまりに恐い顔で聞いてくるもんだから




昨日のことをすべて話してしまった。




『ふーん、おもしろ。』




『お、おもしろい!?』




『まさか、綾菜の弟まで悩殺されてるんなんて。まぁ昔からシスコンだと思ってはいたけど。』




『な、何言ってるの!?結衣ちゃん!!』




『まぁ、その奏太君とかいう子が綾菜に惚れるのは時間の問題。つかもうほとんど




惚れてる。』


『...うそだ。』




『うそつくかよ。バカ。...厄介なのは、和樹君でしょ。』




『なんで?』




『なんでって. . .和樹君、綾菜のこと好きだよ!?』




『. . . なんで?』




『. . . さぁ?. . . 最近そんなふうになったんなら、今頃. . . 苦しんでるだろうねぇ。』




?. . . 私は、和樹のこと. . . 大好きだよ?





家族として。




和樹はちがうの?
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