甘★猫☆




ボーっとしているとみんな帰りだしていた。




あれ...?綾菜は...?




教室に綾菜の姿はなかった。




『おーい、綾菜のお友達~』




振り返るとひょっこっと教室の隅から顔を出した女の子がいた。




...あ...今朝、綾菜を無理やり引きずってた子だ。




...あのあと僕一人でちょっとさみしかったんだけど。




『な、なんですか?』




やっぱり知らない人と話すのは慣れない。




『綾菜ねぇ、君と帰りたがってたんだけどさ先生に呼ばれちゃったから、君に言っといてって。




それとも、待っとく?』




『え、えっと悪いことで呼ばれたんじゃないですよね?』




『うん。まぁ。もうそろそろで戻ってくるんじゃないかな?』




『いちいちありがとう。』




『いっ、いちいちって...ま、いいけど。綾菜を一人にしちゃダメだよ?...じゃぁね』




...一人にするなって...僕が一人なんだけど。




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