甘★猫☆
ニッコリ笑ってくれる綾菜は、いつもの姉ちゃんだった。
『あの...さ。』
『ん?』
『さっきは、ごめんな?』
『ううん。...もういいよ。』
『嫉妬深い弟でごめんな?』
『ううん。...もういいよ。』
『でも、さ...黒崎に姉ちゃん...綾菜は、渡さないから。』
『!?』
『...俺、綾菜のこと好きだから。』
俺は、綾菜のことを抱きしめた。
『かっ、和樹!?』
嫌われてもいい。
抵抗されてもいい。
気持ちを伝えたかった。
『私も好きだよ?』
綾菜は、俺の背中をポン、ポンとした。
『あ...あや...。』
『大切な家族だから。』
綾菜は、ニッコリ笑ってそう言った。
やっぱりそうだよな。
俺が、おかしいんだよな。
わかってるけど、やっぱりつらい。