甘★猫☆
【奏太side】
綾菜は僕に打ち明けてくれた。
でも綾菜は無理して笑ってるようにしか見えない。
ずっと無理して
明るくしてたんだろう...。
僕もその気持ちは痛いほどわかる。
ズキ、ズキ
そして、同時に胸が痛んだ。
――――― 綾菜に好きな人がいた。
今もその人のこと思ってるのかな?
その、綾菜が恋したらしい相手が無性に気になった。
『あの、さ...つらいこと掘り起こすかもしれないけど
好きだった人ってどんな人だったの?』
『えぇ!?...幸助君のこと?』
どうやら、コウスケ君というらしい。
『そだなぁ...昔のことだからよく覚えてないけど
明るくて、優しかったなぁ。
でも、奏太君の方が優しいよ?』
ドキンッ!