ブラックコーヒー
「あら、顔ゆるゆるだったわよ?」

「ゆ…!?」

「私の前でもしたことないような顔だったわ。」



なんかすげぇショック…。



「自分に素直になりなさい。好きなように生きなさい。」

「なんでお前にそんなこと…。」

「…私がトラウマになってること、分かってる。私が散々傷つけたことも。」



分かってるのかよ…。
と思わず苦笑いだけが溢れる。



「…相変わらず、優しいのね。一言だって、私を責めたりしない。」

「責めたって、どうにもならないしな。」



早織を一言も責めることがないのは、たぶん…美由里ちゃんのおかげだろうな。
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