ブラックコーヒー
斗真さんに言わせたら私たちはまだ若いから、まだまだたくさんの出会いがある。

そうやって出会いを重ねていくうち、私はまた他の人に恋をするのかもしれない。


でも今の私が求めているのは、斗真さんだけだから。



「きっと当分好きだよ。」

「…止めちゃえよ。」

「うん。」

「俺にしとけよ。」

「うん。」

「え!?」



私は静かに微笑んだ。



「そうできたら、幸せだろうね。」

「美由里ちゃん…?」

「楽なんだろうなぁとも思うよ。」



だけど…できないから、辛いんだよね。
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