ブラックコーヒー
「そっか。」



そう呟いて私の短くなった髪に触れる斗真さん。



「短い方がいいね、似合う。」

「え、へへ。」

「モテ始めちゃったのも分かるな。」

「へ!?」



モテ…!?



「これ…。」



そのとき斗真さんの手が止まって、私の左耳に触れた。



「んっ…。」

「そういえば耳、弱かったね。」

「……。」



私は赤面するしかできなかった。



「穴…開けたの?」

「…うん。クラスのギャル系の子に頼んで。」



左耳の軟骨部分。
斗真さんと同じところ。
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