ブラックコーヒー
―翌朝



私はさっきから髪型ばかり気にしていた。

ボサボサじゃないよね…!?
なんて、鏡でチェックしまくる。


『次は市民病院前、市民病院前です。』



い、イケメンスーツ!

私は目を爛々と光らせながら、乗車口に目を向ける。


バスに乗り込む何人ものOLさんやサラリーマンに混じって、イケメンスーツの姿があった。

い、いくぞっ、私…!



「あ、あのっ…。」



私は意を決して、イケメンスーツに声をかけた。

今日もスーツは少しクシャッとしていた。


でも爽やかーイケメンー!
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