ブラックコーヒー
それに…“また今度”があるから。



「分かった。」

「うん。」

「でも、溜め込みすぎはダメだから!」

「はい…。」



頼れる存在がいるって…いいな。


今までそんなに頼れるような相手なんていなかった。

杏は…いつも一緒にいるから。

いつも一緒にいる人には、なんだか言いたくなくて。


可哀想とか思われたくないし。
同情されたくもない。



「美由里…泊まってくんだっけ。」

「あぁ、うん…。」

「親に連絡は?」

「した。『妊娠だけはしないでね』だって。」

「……はい。」
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