ブラックコーヒー
「斗真!」



私はあの日のように、斗真の側に駆け寄った。

2人はまだ状況に気付いていないらしく、後ろをのんびり歩いていた。



「転ぶと悪いからあんまり走らないの。」

「はーい、気を付けます。」

「あれ、うっちーと……友達?」

「うん。」



斗真が示す先には、うっちーと杏の姿があった。


状況に気付いたらしい2人は私たちの側にやって来た…が。

なんか…2人の視線が痛い?



「…噂の斗真さん?」



敵意剥き出しの杏の言葉に、斗真さんは不思議そうに目をパチクリさせる。



「この子、私の友達の杏。」
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