ブラックコーヒー
「ちょっと、降ろして!」



斗真の手が腰に回って動けない。

近すぎて心臓がおかしくなりそうだ。
それに、斗真がなんだか楽しそうで…。



「ね、チューしてよ。」

「なっ…。」

「さっき言ったじゃん。」

「や、やだ!」



必死に斗真の肩を押す。

早く離れたいのにー!
なんか危険な匂いするしっ。



「んー、美由里からキスしてくれたら離してあげる。」



と、ここにきて言い方をチューからキスに変える。


こ、このS!
私が恥ずかしがるって分かってて…!

斗真のSはたまにしか発動しない。
けど、そのせいか質が悪かったりする。
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